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春はやっぱり「散歩ライド」──桜とともに過ごす毎日

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 毎日ロードバイクに乗っていると、風の匂いや日差しの強さ、木々の変化にとても敏感になる。とくに春先は、その変化が日ごとにはっきりと目に見える。

ある日、桜の枝先に小さな蕾がついているのを見つけたとき、「あぁ、今年も春がやってきたな」と、なんだか嬉しくなる。


その数日後には、蕾が少しずつふくらみ、薄紅色に色づき始める。道沿いの桜並木が、淡いピンクに染まっていくのを見るたびに、ペダルを踏む足が自然と軽くなる。

そしてある朝、突然のように満開になる桜。

夜のうちに雨が降って、朝の光に濡れた桜がキラキラしているときの美しさは、何年見ても息をのむ。

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春のライドは「タイムを削る」ことよりも、「季節を感じる」ことのほうが大切に思える。

ガチガチのトレーニングライドももちろん嫌いじゃないけれど、この時期はちょっとゆるめに走って、季節の景色に足を止める「散歩ライド」がしっくりくる。


川沿いの道では、桜の木の下でランドセルを背負った新一年生とその家族が記念写真を撮っている光景に出会う。

お母さんが「もっと笑ってー」と声をかけ、お父さんが何枚もシャッターを切る。

毎年見ているはずのこの光景なのに、今年もやっぱりほっこりしてしまう。

そしてふと、「また一年が始まったんだな」としみじみ感じる。


やがて桜の花びらは風に舞い始め、ピンク色のじゅうたんが川沿いの道を彩る。

その中をロードバイクでゆっくりと走る時間は、言葉にできないほど贅沢だ。


いつの間にか桜は散り、枝には新緑が芽吹きはじめる。

満開の桜も美しいけれど、個人的には葉桜の頃も好きだ。

新緑のエネルギーをまとった木々の下を走っていると、自分も何か新しいことに挑戦したくなるような前向きな気持ちになる。


春は、ただ風景が変わるだけでなく、自分の気持ちも少しずつ整っていく季節だと思う。

冬の間にためこんだ疲れや気持ちの重さが、少しずつほどけていく感覚。

ロードバイクに乗りながら、季節と一緒に気持ちも切り替わっていくのがわかる。


春の「散歩ライド」は、ただ走るだけじゃない。

走っているうちに、風景のなかに自分が溶け込んでいくような感覚がある。

スピードを出す必要も、遠くまで行く必要もない。

ただ、季節の移ろいを体ごと受け止めながら、自分のペースで進めばいい。


目的地がなくてもいい。

ただその日その瞬間の景色を感じることが、最高のご褒美になる。

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今朝も、近所の川沿いをゆっくりと流すように走った。

先週まで桜でいっぱいだった道は、すっかり葉桜になっていた。

記念写真を撮っていた家族の姿もなく、いつもの静かな朝の景色が戻っていた。

でも、その空気の中には確かに「春の名残」が残っていて、それが心地よかった。


毎年同じような季節の繰り返しだけれど、不思議と飽きることはない。

むしろ、毎年見るからこそ「変わらないもの」と「少しずつ変わるもの」の両方が見えてくる。

自分のライドスタイルや考え方も、少しずつ柔らかくなっているのを感じる。


春は、走ることよりも、感じることが主役になる季節。

スピードを落として、景色の変化や人々の姿、風の匂いをじっくりと味わう。

そんな「散歩ライド」が、私はとても好きだ。


もし春にロードバイクに乗るなら、いつもの道を、いつもよりゆっくりと走ってみてほしい。

きっと、そこにはいつもと違う発見と、心がホッとする瞬間があるはずだから。