金融教育が2022年から始まりますが、世界はどんな金融教育をしているのでしょうか?
日本経済は世界経済と密接に関係していますし、金融商品も日本人だけの常識で考えると狭い視野になりがちです
ではアメリカの「金融教育」はどうなっていて、どれだけの差があるのでしょう
金融大国でもあるアメリカは子どもに対して金融教育を学ばせることは当然だと考えられてます
例えば1年間の学費やその他の費用を一括して子どもに託し、子ども自身で管理運営することもあるそうです
アメリカではお金のことを小学生にも教えます。
・お金の仕組み
・お金の役割
・お金の稼ぎ方
・お金の貯め方
・お金の使い方
・お金の増やし方
などを教えています。
日本でもお金の仕組み・役割については学びますが、お金の稼ぎ方や増やし方など は学ばないですね
これは子ども時代からお金に正しく向き合わせることで将来経済的に自立できるように、お金の使い方で失敗しないように、という教育的配慮があります。
お金についての正しい知識を持つことは、これからの時代を生きる子どもたちには必要なのです。
1 勤労でお金を稼ぐ方法を教える
アメリカの子どもたちは家庭で ‘chore’(お手伝い)をすることで ‘allowance’(お小遣い)をもらうのが一般的です。
家の掃除、ゴミ出し、食事の準備や片付け、犬の散歩、買い物の手伝いなど、子どもが毎日・毎週するお手伝いを決めて、労働の対価としてお小遣いをあげるのです。
お手伝い制を家庭に導入することで、勤労によってお金を得ることを子どもに教えることができます。
2 ゲームでお金のルールを教える
日本でもお馴染みの「人生ゲーム」も元はアメリカで発明されたものです。英語では ‘Game of Life’と言います。
人生ゲームは誰もが一度はやったことがあると思いますが、実はお金教育の優れたツールでもあります。
子どものゲームだと思っているかもしれませんが、ぜひ親子で人生ゲームをしてみてください。
そしてそれぞれの場面でちょっとしたアドバイスを与えるのです。お金の「選択」の重要性を楽しみながら教えることができます。
3 レモネードスタンドでビジネスを教える
アメリカの子どもたちはお小遣いが欲しい時、お金が必要になった時に「レモネードスタンド」でお金を稼ぎます。
レモンと砂糖を購入し、レモネードを作り、お店の看板を作り、広告を作り、自分で販売するのです。レモネードスタンドを通して子どもはビジネスの基本をひと通り学ぶことができます。
アメリカの大人はレモネードスタンドの意味を知っていますから、道ばたでレモネードを売っている子ども見ると、喉が乾いていなくても立ち寄って1杯買ってあげます。
人によってはわざと値段交渉をしたり、子どもにビジネス交渉術を教えてあげようとする場合もあります。
4 学校で投資を教える
アメリカの高校では「お金の知識」や「投資」を教えてくれる授業があります。銀行、証券、保険、クレジットカードなど金融機関の目的や違いから、金利商品、株式投資、投資信託、不動産投資、債券投資、商品先物投資などについての基本知識を教えてくれます。
日本人はお金を銀行に預けておくことを子どもに教えますが、超低金利の現代は銀行に預けていてもお金は増えません。子どもに正しいお金教育をすることによって「お金にお金を稼がせる」方法を教えることができるのです。ちなみに過去20年でアメリカ人の金融資産は4倍になっています。これはお金教育の賜物ではないでしょうか?
以上がアメリカでの「金融教育」ですが、日本で全くやってないことばかりではなく、普段の生活の中で何を意識させるのかが大切なことなのかもしれません
だた投資については日本ではなかなか深く踏み込めない分野であったと思います
それは「金融リテラシー」が備わっていない方から見ると悪徳商法を見抜く力がないことで、金融商品すべてから遠ざけてきたことも要因にあると思います
2022年から始まる「金融教育」で学んだ子どもたちを正しく導いていくためにも親が今からでも勉強していくことが大切なことではないでしょうか
引用・転載元:
http://palkids.co.jp/palkids-webmagazine/hawaiian-journal1607/
船津徹『アメリカのお金教育』(株式会社 児童英語研究所、2016年)